スケールとカデンツァ

高校生の時夏休み宿題のメインになるのはバッハのニ声や三声の曲。
それにスケールを全調とアルペジオ。
実はそれまでにも当然スケールなどは弾いている。レッスンでマルをいただいているが
実は指使いがめちゃくちゃで、なんとなくごまかして来たのに
この高校の音楽科ではどうやら適当に弾くことが許されないようだ。と知って
しょうがないのできちんとちょっとづつおぼえた。
でも、一度おぼえたことを修正すると言うのはかなり力がいる。

夏休みの中程に、声楽の先生のお家へ行った。
先生が呼んでくださったから楽しみに行ったけど、帰りは泣きそう&悔しい気持ちでいっぱいだった。
もう一人一緒に行った子は声楽科で、私はピアノ科だったのだが
先生は二人に夏休みの課題であるスケールを弾かせた。
私は本当にボツボツ修正しながらやっていたため、思うように全調は弾けなくて
声楽科の子の方が上手に弾いたために、先生にこっぴどくやられた。
そこまで言うか、と言うぐらいに。
悔しかった。自分のペースでやっていて、夏休み終了頃にはきちんと弾けている予定なのに
今できないと先生は許してくれない。全然ダメなんです。
電車とバスを乗り継いで行ったのになんだか、、、、、
でも、悔しいのですごく練習した。
先生はそれも計算されて私を叱責してくれたのだと思うのだが今もなんだかあの日のことを思うと泣きそうになる。
誰だってそういう経験はあると思うが、音楽の専門の科へ行ったのだから
厳しいのは当然です。
なかなか褒めてももらえないし、まわりは優秀で
つらいことはいっぱいあった。
そういう何度も何度も打たれ、立ち上がっていくボクサーのような生活を送って来た人と、そうではないけど音楽が好きで続けて来た人が同じ場所に立った時に
同じ注意をされたり、場合によってはその現場での役割りを降ろされたりした時
私たちはもしかしたら、もしも降ろされても謝り、それでも現場に居続けて、反省やトレーニングを積み、またの機会を狙っていくかもしれないが
そう言うトレーニングをしていない人が受けたダメージは
それこそそこから泣きながら立ち去るだけではなく、大きな傷となって
なかなか立ち直れないのではないかと思う。
好きなことを続けるのは素晴らしいことではあるけれど。

そして大学に入って、キーボードハーモニーの授業で
カデンツァを半音づつ移調して弾くのができなかった私。
みんなはスイスイと弾きこなしているし
付属の高校から来た人たちは既にドイツ語の授業を高校の時に受けており
全てにおいて自分は足らなくて相当焦ったことを思い出す。
大学時代、なんとよく遊んだものですが
それでもやっぱり音楽をしっかりやらないととてもついて行けそうになかったので
先生に真っ黒に日焼けした肌を「大丈夫なの?」と言われながら
また、声楽の先生には「アマゾネスみたい」などと言われながらも(日焼けして
髪は長く、格好はまたボサボサでしたから)なんとか頑張って皆について行く他はなく。
でもそういう学生時代は最高だったと思う。
また、最近は同窓生と会話することが多いのだが
やっぱりあのお墓の道を富士山を見ながら学校に行った景色の思い出を共有できる仲間がいるって素晴らしいことですね。


# by erisotto-voce | 2017-12-01 22:31 | ピアノ
漫画は読むけれど電子で買うことが多い。
それでも紙で買っていることもあり、「いつかティファニーで朝食を」は
11巻までは紙で。12はどうしようか?思っていたけど
今日読みたい!となってしまい、電子で購入してしまった。

この漫画家の作品は他にもいくつか読んでいるのだけど
この「いつかティファニー」は私が経験したことがないことが多く描かれており
興味深く感じる。
朝ごはんを外で食べることは滅多にないけれど憧れてしまうし
独身の30代の気持ちがよく描かれている。
「タラレバ」よりも現実に近いように思う。

12巻はさちさんという女性の仕事やいろいろな事情が描かれており
そのもうギリギリまで我慢して辛い気持ちがよくわかる。
私もずっと休むことなくこの九年ほど自分を大事にせず突っ走ってきたと感じることがあり、そうそう。そうよなーー。と読んでいてちょっと心がキューっとなった。
また、昨今のsnsについてのことも考えさせられた。

たかが漫画と思われるかもしれないけど
私は好きです。

今日は午前中仕事に行き、あとはゆっくり用事片付けていってる。
月末5週目のゆったり時間に感謝。

今日もピアノに向かえそう。

そうそう。ある会で「ティファニーで朝食を」のムーンリヴァーや
オードリーヘップバーンの話になりました。
最初のシーンでティファニーの前で朝食立ったまま食べてる。
髪はすごく上にヴォリュームをもたせた夜会巻き。
ほっそりしたドレス姿が素晴らしい。歌は吹き替えだったそうですが。
何度か観直すと新しい発見もあり
映画は本当に私たちに多くの夢を与えてくれますね。
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# by erisotto-voce | 2017-11-30 18:56 | 本、雑誌
水、木と第5週目なので通常よりも仕事が多くなく
少しゆっくりしています。でもとにかくひたすら眠たい。
寝られるときは寝ます。夕方の練習では久しぶりにシューベルトを取り出しました。
シューベルトの即興曲全部を弾いてみて、それからベートーヴェンの後期のソナタ。
実は今日のピアノ収録、結構ピアノがギリギリな感じでした。
と言うのも、ほとんどはメロディとコードを暗譜しており、歌詞だけ見てそれをその場でアレンジして弾いていますので、あっ!と思う瞬間があるのです。フッと忘れそうになったり
指が絡まったり。
楽譜を見たものも、移調してますからとにかく自分でしっかりやらないとつっかかるし
歌いにくいです。歌いにくい伴奏だけはしたくない。
そして、やっぱり生演奏ですから、その時にみんなで呼吸合わせた感じにしたいですもの。
ちょっと今日は指が絡まりそうなシーンもあり、ヒヤヒヤしながら弾きましたので
夜は練習不足を補う意味でしっかり練習。
いつになったら満足のいくように弾けるのでしょう。

さて、楽譜を取り出すといろんな過去のしるしがあります。
ラヴェルの素敵な楽譜の表紙に思いっきり娘に落書きされた跡があったり。
でも、やや大きくなって絵らしいものが描けるような年齢ではなく
本当に何もわからない小さい時でしょうね。線がピーーーっと入っている感じ。
たまには譜面にも線や丸が書かれていることも。

それから、数年前亡くなられた先生が書いてくださった注意書き。
赤で印つけられるようなことは稀でしたが
今日の曲にはちょっとだけ赤くアクセントのところに印がありました。
先生に教えていただいた曲は多く、22歳から長く教えていただいており
それでも子供たちが小さい時期は行けなかったけど、伴奏の仕事などで困った時には
色々と相談にのっていただいたことなど思い出しながら弾きました。

うまくいくと先生は大きな声で「そう!そうです」と褒めてくださいました。
一度も怒られたこともなく、穏やかにしかし内容は厳しく教えていただいた。
伝える技術、伸びる褒め方が非常に素晴らしい先生でした。

そういうわけで、練習の時に楽譜を取り出すと先生文字や書き込みに会え
その時にどんな風に先生がレッスンしてくださったか思い出して
懐かしく、そしてちょっと切ない気持ちになります。

さて、明日も比較的ゆっくりと。
しかし、仕事はあるので、間違えないようにしないと。いつもと用意が違うのです。
おやすみなさい。
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# by erisotto-voce | 2017-11-30 01:55 | 日常
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岡山のケーブルテレビのオニビジョンさん。
私の生徒さんたちの歌と私のピアノでお送りしている「歌おうみんなで」の久しぶりの収録でした。今回はいくつかの教室から有志の皆さんに集まっていただきました。
2時間で19曲ほど。
楽しい時間でした
ありがとうございました。


# by erisotto-voce | 2017-11-29 13:58
あの日を、あの光景を忘れない、という思い出ってありますか?

私はいくつかありますが

池袋のサンシャインに泊まった時に
部屋の電気を消して、カーテンを開けたら
夜景が美しくて涙が出そうになったこと。
これがとても心に残った光景です。

子育ての時期でした。まだ小学校に上がるかどうかの時。
だから夜景なんて観ることはこの辺りではまずないし
自分の時間もない。

初めて両親に子供達を数泊みてもらって
ミュージカルや歌舞伎、その他を観るために上京しました。
その時に泊まったホテルがサンシャイン。
なんだかここしか空いてなかったのですが、駅から遠くてあ〜あ、と思った。

まあなんとかたどり着き、東急ハンズなんかにも行き、
数日間、しっかりと舞台に触れてきました。
それまでは独身の時には身軽に動けたのに、第一子を産んでから当分はそんな自由な時間は持てなくて。
それでも実家が近くだったし、この頃はもう実家の隣に住むようになったので
両親にはよく子供たちをみてもらって仕事をすることができました。

でも、一人旅なんてとんでもないこと。でもどうしても行きたくて。
そして母は「今じゃないとダメなの?」と言いましたが
「そう、今いかないとダメなの」と言い、旅に出ました。
それからは何度も勝手を許してもらっています。

時々夜景を観に
舞台を、美術館を、街を観に、レッスンや講習会でも
少し遠くへ行くことを楽しみにしています。

でもとにかくやっぱりあの時のホテルの窓からの眺めは忘れられない。
もちろんそれまでの旅の景色や思い出も心にありますが
やっぱりあの時かな。
心の支えになっている。
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# by erisotto-voce | 2017-11-28 23:59 | 回想

ホームページは「吉井江里WIX」で検索してください。 岡山市で活動している吉井江里です♪ピアノを弾きながらの歌の講座や合唱指導、講演やライブ等の活動中。2015年3月18日完成の映画「見えないから見えたもの」(盲目の教師、竹内昌彦先生の映画)挿入歌「点字のラブレター」や「ワルツ」を作曲。


by erisotto-voce
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